がん種選択 > ホーム【非小細肺胞がん・併用治療】 > キイトルーダ®と化学療法の併用治療について


キイトルーダ®と化学療法の併用治療について




キイトルーダ®と化学療法の併用治療について


キイトルーダ®と化学療法の併用治療では、がん細胞に対するT細胞の攻撃を強めるキイトルーダ®と、がん細胞を直接攻撃する化学療法を組み合わせて治療します。異なる作用の薬を使ってがん細胞を攻撃するため、双方の治療効果が期待できます。



キイトルーダ®について


がんが免疫機能にブレーキをかける仕組み

ウイルスや細菌などの異物に対する防御反応である免疫は、がん細胞に対してもはたらきかけます。最近、がん細胞は自身が増殖するために、免疫の一員であるT細胞に攻撃のブレーキをかける信号を送ることがわかってきました。つまり、がん細胞は免疫の機能にブレーキをかける仕組みを使って、T細胞の攻撃から逃れているのです。

ブレーキをかける信号は、がん細胞表面にあるPD-L1(ピーディーエルワン)というたんぱく質がT細胞表面のPD-1(ピーディーワン)というたんぱく質と結合することにより発信されます。


キイトルーダ®について

キイトルーダ®は「抗PD-1(ピーディーワン)抗体」とよばれる免疫チェックポイント阻害薬で、T細胞のPD-1(ピーディーワン)に結合することにより、がん細胞からT細胞に送られているブレーキをかける信号を遮断します。その結果、T細胞が活性化され、抗がん作用が発揮されると考えられています。




化学療法について


がん細胞の増殖

正常な細胞は、際限なく増殖することがないようにコントロールされていますが、なんらかの原因によりその遺伝子に変化(遺伝子変異)が起こると、細胞は異常な分裂と増殖を繰り返すようになります。このような細胞をがん細胞といいます。


化学療法について

殺細胞性抗がん薬による治療を化学療法といいます。化学療法は、活発に分裂しているがん細胞の増殖を阻止したりすることで、がん細胞を死滅させる治療です。化学療法は、がん細胞も正常細胞も攻撃します。




キイトルーダ®と併用される殺細胞性抗がん薬


非扁平上皮がんの治療

非扁平上皮がんのキイトルーダ®との併用治療は、キイトルーダ®にペメトレキセドとプラチナ製剤(シスプラチンまたはカルボプラチン)を組み合わせて行います。


キイトルーダ®と併用する殺細胞性抗がん薬

ペメトレキセド

DNAの合成にはビタミンの一種である“葉酸”が必要です。がん細胞は、葉酸とよく似た構造のペメトレキセドを間違えて取り込みます。その結果、DNAが作られなくなり、がん細胞は死滅します。

プラチナ製剤(シスプラチン、カルボプラチン)

プラチナ製剤は、がん細胞のDNAのある部分に結合します。DNAが複製されるのを妨げ、がん細胞を死滅させたり、増殖を抑えたりします。


扁平上皮がんの治療

扁平上皮がんのキイトルーダ®との併用治療は、キイトルーダ®にパクリタキセルまたはパクリタキセル(アルブミン懸濁型)とプラチナ製剤(カルボプラチン)を組み合わせて行います。


キイトルーダ®と併用する殺細胞性抗がん薬

パクリタキセル/パクリタキセル(アルブミン懸濁型)

がん細胞の分裂を途中で止めるはたらきがあり、がん細胞の増殖を抑えます。パクリタキセル(アルブミン懸濁型)は、パクリタキセルにアルブミンという物質を結合させた薬です。

プラチナ製剤(カルボプラチン)

プラチナ製剤は、がん細胞のDNAのある部分に結合します。DNAが複製されるのを妨げ、がん細胞を死滅させたり、増殖を抑えたりします。





このサイトはMSDが運営しています
Copyright © 2024 Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA and its affiliates. All rights reserved.